うたうたいが器楽をするときTRの私書箱宛のメッセージより。「質問なのですが指揮者様の仰った、『器楽奏者には声楽を』の 効果はどういった事が挙げられるのでしょうか。僕もチェロを弾いていますので興味を持ちました。」 +++++ しばらくねかせておいた「宿題」です。TRの実体験を書かせていただきます。 TRの場合、「チェロ」を習い始めてほんとうによかったなぁ、と思っています。 【その1:自分自身が「楽器」であるという自覚を持つようになりました】 「うた」から「おんがく」を始めたTRです。 「うた」って、からだひとつでできるし、家にピアノがなかったTRにとっては、「エコノミー」で気軽に始めることができました。 でも、「うた」って、発声が「正しくて」も「間違っていて」も「音だけ」なら誰でも簡単に出すことができるんです。この点が「うたうたいの功罪」です。 最初にきちんと「正しい発声」を身につけておけば、10年、20年うたい続けても、年を経る毎に深みを増した「うたのおと」をだすことができます。でも、「間違った発声」では出し続けることによって、最後には「おと」が出なくなってしまう場合も。(オソロシ~。) +++++ 例えば、2、3年前までは「高音」がウリだったのに、今では出なくなってしまって、狭い音域でユルユルうたって、「華を失った某ポップス歌手」とかねぇ~。 +++++ しかも、「うたうたい」は「自分自身の楽器の状態」を「自分の目」でみることができません。鏡の前に立っても音を出す器官である「声帯」は見えません。「声帯」は、ノドの奥深くにあるのですから。正しいか正しくないかの判断は、「出たおと」と「自分のからだの感覚」(あ、今のおと、気持ちよく出せたぁ)だけが頼りなんです。 チェロの弓を弦の上に置いて引くと音がでます。 力の入れ具合や、ウデの角度によって、「いい音」と「そうでない音」があって、ハッキリと違うのが分かります。 「ウデを水平に動かす様子」や、「弦にあたっている弓の角度」は、具体的に自分の目でも確認することができます。 そして、楽器の場合は、そういった「正しい発声の状態」でないと「曲がマトモに演奏できない」んじゃないかなぁと思います。 「うた族」も、もちろん「正しい発声」で演奏することは必須なのですが、「間違った発声のまま」でも突っ走ってしまえるトコロがオソロシ~。 で、この「イメージの具体化」は、TRの「うたの発声時」にも大いに役立っています。 すべての「弦楽器」(おそらく管楽器も)に共通することだと思うのですが、発声する瞬間って、弓を弦に「ぎゃっ!」と叩きつけたりしないですよね。あくまでも「力を抜いた状態」で「すぅっ」と置いてから、響きを「ふぅぅ~ん・・」を広げていくというか・・・。 うたのレッスンでも、「このイメージ」をもって「おと」をだしてみると、先生に 「イイ感じだよぉ!」 と言ってもらえました(^^) うたごえって、「かみさまからいちばんさいしょにいただいた楽器」なんですよね。(←某雑誌のウケウリ) TRも「1コの楽器」だったんです。(←極論) で、今のTRの「チェロ・レッスン」では、「いい音の状態」を維持する「弓の使い方」を特訓中です。 しっかりとからだにたたき込んで身につけたいなぁ、と思っています。 まだまだ書きたいことがいっぱいありますが、今日はココマデ。 【その1】【その2】etc.・・・でページを分けた方がよいかなぁ。。。 (2003/10/07、第2稿、記) (2003/09/23、第1稿、記) ジャンル別一覧
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